始めに

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自分を責めない

 アスペルガー、ADHDの「当事者」「周辺者」は、トラブルが多く、対応に苦慮して、「あの時、ああすればよかった」と思うことがたくさんあると思います。取り返しのつかない事態になることだってある。「当事者」は怒ったり、気分の落ち込みがひどくなっていたり、「周辺者」も、未熟さを痛感したり、そういうことの繰り返しですが、そういう場合は、自分を責めない。だれだって、戸惑うものだと思います。インターネットに、「私の配偶者が」「お医者さんに診断されました」「未診断ですが、もしかして、同僚が」そんな相談がたくさん載っている。つまり、それだけのトラブルがあり、その対応に困っている人だらけということになり、相談に乗っている人も、自分が似たような経験があり、ほっとけなくて、一緒に考えてあげる。自分だけじゃないというのが、それだけでも、わかると思います。
 アスペルガー、ADHDは、それだけ難しい問題だと思います。「当事者」「周辺者」ができることを、できる範囲でやり、できなくても罪悪感を持たず、適度な距離感を保ち、自分のペースに合わせて、それなりにできたら、「それでいい」としないと身が持ちません。
 落ち込んだら、インターネットに書かれているだけの人が「悩んでいるんだな。自分だけじゃないんだな」と思って、コツコツやっていくしかないのかもしれません。

 気分の落ち込みがひどい場合は、「当事者」「周辺者」の両方とも、「専門家」に相談したほうがいいかもしれません。抑うつ状態から、さらにひどい状態になることもあります。自分一人で悩まないのが、いいと思います。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医