始めに

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底つき体験後から始めても

 アスペルガーの受動型、ADHDの不注意優勢型の場合は、トラブルは、他のタイプよりは少なめだと言われているようですが、アスペルガー、ADHDの「当事者」は、状況が分かってないまま、「自分が正しい」と思って行動している場合が多いため、底をついて、「周辺者」に愛想をつかされたり、逃げられそうになって、初めて、ことの重大さに気づき、そこから、調べ始めたり、「少しは対応したほうがいいかも」という状態になる場合があります。
 この場合は、「当事者」は、「まだ、大丈夫」と安易だったりしますが、「周辺者」は、「もう、付き合いきれない」となっており、温度差がものすごくあったりします。温度差が開いていれば開くほど、修復に時間がかかるし、難しくなります。
 こういう時は、「周辺者」は、かかわりたくなかったり、ものすごく怒っていて、会話をしたいと思える状態じゃなかったり、一番ひどいと。「当事者」に無関心で、何を聞いても「勝手にすれば」と突き放されたりした状態になっています。でも、アスペルガー、ADHDの「当事者」は、訳が分からないと思います。「今まで、大丈夫だったのに、なぜ?」と思ってしまうケースもあります。理由は、記憶に関係があります。時系列で考えることが苦手で、情報整理も苦手な脳の性質から、都合が悪いことを忘れている場合も多く、もしくは不思議な解釈で、自分本位な記憶にすり替わっていたりします。「周辺者」の多くは、ある程度のことは流れとして把握しています。前の失敗を、少しは覚えています。繰り返されると、「また、なのか」「どうせ、今度も無理だろう」と思っていたり、さらに最悪な「付き合いきれない」「かかわりたくない」「勝手にすれば」の状態からの修復は、アスペルガー、ADHDの性質を持たない一般の人でも、難しいので、「当事者」は、とても、難しいことをしないといけないことになります。ただし、時間が経てば、ある程度のことは、いつまでも怒ってもしょうがないし、少しは関わってもいいかもという気持ちになってくれる「周辺者」もいます。それはトラブルの質や状況、「周辺者」の性格によって違ってきます。

 「当事者」がまずやることは、自分の症状を知ること。「専門家」に頼ってみたり、自分で調べたり、それから、「周辺者」が何を怒っているのか分かってきたら、謝ってみたり、自分がアスペルガー、ADHDのことを取り組む姿勢を見せたり、「がんばっていくから、もう一度、チャンスがほしい」と言ったり、「無意識だったけれど、君に嫌な気持ちにさせて、ごめん」と謝ってみたり、そういうことをした方が可能性はあります。ただし、アスペルガー、ADHDは、自分では、「何をしたらいいの?」「わからない」という人が多いと思います。状況がひどい場合は、やはり「専門家」を頼った方が安心だと思います。

 「周辺者」は底つき体験までいっていて、愛想が尽きて、それで、「当事者」が頑張っていても、半信半疑になるかと思います。しばらく様子を見ながら、自分の気持ちに無理をせず、ゆっくりと考えていけばいいのかもしれません。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医