始めに

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会話ができない場合

 ASD、ADHDの両方とも、自分の話をするのは大丈夫な場合が多いそうですが、相手の会話を聞くのが苦手と思っていて、ほとんど聞いていないケースもあるそうです。
 でも、自分が好きな話は聞いているので、聞いているかどうかは、確認したほうがよさそうです。

 相手の話をほとんど聞いていない場合だと、会話は成り立ちません。そうするとトラブルは多くなりますが、ASDの人の場合、「周辺者」が悪いと思い込む人もいて、何度、話を聞いてほしいと言っても、自分の意見しか言わず、相手の意見を聞き入れません。
 「いいよ」以外の言葉は、受け入れない場合もあるそうです。「嫌だ」と言ったら、「どうしてなんだ?」と言い続けるケースもあります。ASDだとわかるまで、強情な人と思われることも多いそうです。そうなると、「周辺者」は、苦手に思う人も多く、積極奇異型のASD、多動衝動性優位型のADHDだと、そういう会話になることも多く、トラブルが多くなります。
  
 「当事者」「周辺者」の両方が、ASD、ADHDの状態を理解してからでないと、会話はできない場合があります。「言い張らないで」と言っても、言い張ってしまう状態では、難しいので、相手が、ASD、ADHDの状態を受け入れて、そして、自分の性質を理解するまでは、話し合うのは難しいようです。

 ASDで、「自分が言いたいことは、頭に浮かんでいるけれど、説明するのが下手」という人もいます。その場合は、「周辺者」が、ASDのイメージに近いものを提示して、選択してもらう方法もあります。「周辺者」のサポートが必要になります。ただし、合わせきれない場合も多いので、無理をしないように、ほどほどでいいやと考えておいた方がよさそうです。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医