始めに

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距離を取りつつ様子を見る

 ASD、ADHDの「当事者」「周辺者」の両方とも、「受容しない人」もいます。「受容」の心境に達して、初めて、対応策を一緒に考え、行動していくことができます。対応前の心構えは、気持ちの問題ですから、周囲の人がどう動こうと、個人の問題になってしまいます。働きかけをしても、かたくなな状態のままの人もいます。価値観と性格によって違ってきます。そのため、働きかけをするにしても、心の準備ができるまで、待つしかありません。

 待っている間は、保留状態になりますから、距離を取りつつ様子を見るしかしょうがないと、私は思っています。距離を取りつつ、様子を見ると言っても、様々な方法がありますが、どうしたらいいのかといいのは、「当事者」「周辺者」の性格や状況によって違ってきてしまいます。

 私の身近な人の場合ですと、一人は「拒否」「逃避」状態のままで行くのだと思います。働きかけは難しいと思っています。もう一人は、「拒否」「怒り」「責任転嫁」「自己正当化」状態ですから、気持ちが落ち着くのを待つしかありませんが、この人たちに注意をし続けてきた人がいて、その人は、「いくら注意しても聞く耳を持たなかった。そもそも、相手の話を最初から聞いてない」と言っていたので、今、初めて、自分の性質を向き合わないといけない状態になり、追い込まれた状態なので、今後、その気持ちが「受容」になるのまで待つしかしょうがない状態です。
 こういう状態ですと、相手がどの程度の社会スキルがあるか、相手の心の状態はどうなのか、トラブルの状態はどうなのかなどを考慮して、距離感と行動を決めていかないといけません。すべて、相手の状態を見つつ行動するしかないと思っています。

 別の一人は、「抑うつ」の状態ですが、「受容」の心ができてきているようなので、状態の合わせて、行動をゆっくり決めている段階です。

 ほかの人たちもいますが、その人たちが、どうするかも、「当事者」に合わせて、「周辺者」の私やほかの人は行動を考えていくしかなさそうです。

 トラブルになっているのは「発達障害者」の症状によるものなので、「周辺者」は、待つしかありません。むやみに手伝いすぎたり、援助しすぎるとアスペルガーやADHDの特性から、「自分でやらなくてもいい。ほかの人に代わりにやってもらい続けたら、問題は起こらない」などの認知のゆがみがおこりやすいため、支援しすぎはしないほうが賢明だそうです。「見守る」ようにしてくださいと、本には書かれている場合が多いようです。

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ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医