始めに

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1つずつこなす練習

 大人になったら、説明をまとめてされます。一つの話に重要なポイントや作業工程がたくさん含まれていて、一度に覚えきれない場合もありますが、とりあえず、ざっと説明しているだけで、その後、「わからなかったら、聞いてください」というのはよくあります。これが、発達障害の人には、ものすごく難しい人がいるようです。個人差がありますが、作業工程がいくつもあると、1個までしか終えられず、「あと、どうやるんだっけ? 自己流でやっちゃえ」という人がいるそうです。当然、それでうまくいく場合とは限らず、大問題になる。もしくは、毎日のようにミスばかりしていて、周りに怒られまくる。「あの人、なんで、毎日、失敗するのだろう?」これが、発達障害の人は、何年も同じ失敗を繰り返していくことがあるようです。
 当然、お仕事の現場でやってしまうと、「ほかの職場へ異動」とか、本人が落ち込んで、仕事を変わるとか、そういうことになってしまうようです。

 これらをどうするかというと、作業工程表を自分なりに、メモをするしかなさそうです。そして「私は失敗が多いので、メモを作ってやっていきます」と周りに頼んでおくのも必要になります。低姿勢に頼んでおいた方が安全です。そうすると、覚えきれない性質だとしても、周りは大目に見てくれることもあるようです。自分で何とかやって行こうという気持ちがあるのならば、周りの人が、職場環境を考えてくれる人も出てくるかもしれません。上司に、「君は失敗が多いから、考えないといけない」と言われて、「ひどい」とネットに書き込みをしていた発達障害の「当事者」の人がいましたが、この場合、声のニュアンスや、相手の様子で、定型発達の人は判断しています。発達障害であることをカミングアウトしたあとなら、「具体的に、直していきたいと思っています。がんばりますので、問題がある部分を具体的に教えてください」と、聞いていかないと、上司や同僚は、遠慮していて、「どこまで言っていいの?」となっています。理由は、定型発達の人は、言いにくいからです。

 一つ一つこなす作業を繰り返して覚えていくことを続けたら、できることも増えるかもしれません。

「まず、一つを確実にこなそう。次の作業は、確認して進めていこう」という方が安全になるようですが、脳は「一気に片づけたい」と思っているので、呪文を唱えて、「一つずつ」と言いながら、作業工程を進めることを、自分で試してみるしかないそうです。

 何度も意識しながらやっていくと、覚えておける作業工程が増えていき、「一度に2つまで、3つまで覚えておける」ということになるかもしれません。ここは個人差があるので、ずっと、そのまま覚えておけないという人もいるようです。

「まずは、一つを確実に」「一気に聞いても覚えておけない脳なんだ」と思いながら、やっていくのが安全のようです。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医