発達障害者の行動は、日本人が英語が聞き取れなかった場合と似ているようです。日本人のほとんどは、英会話はできません。英単語は聞き取れます。この状態が発達障害者が会話を聞き取るときに起きる状態に似ている人もいるそうです。IQが高い方は、その状態は少ないようです。単語だけ聞いている理由は、様々だそうです。会話についていけない。途中で、聞いているうちにわからなくなった。切り替えポイントが出ていても気づけなかった。単語のイメージがずれてしまっている。同音異義語があると、選択できない。などなど。たくさん理由があるそうです。
同音異義語は、似たような意味合いのものもあるので、会話では、見分けがつかないのですが、似ている意味なら、何とかついていけるようです。問題は、単語は聞き取れたけれど、それで会話が理解できたかということです。単語だけ聞き取って、英語を聞き取ったなんて言う日本人はいません。ところが、発達障害者の中には、その状態に違和感を感じなくて、ほかの人も単語しか聞いてないだろう。もしくは、気づけない。そういう人もいるそうです。単語しか聞いてないのに、会話ができていると思い込んでしまうそうです。たどたどしい、英語しか話せない日本人とは会話を続けないといけない状況じゃない限りは、外国人は話そうとはしませんが、日本語は話せているはずの発達障害の「当事者」だと、会話ができているから、大丈夫と錯覚してしまう状況になってしまいやすいのが、発達障害の症状です。
単語だけしか聞き取れなくて、天然ボケな発言をしたら、教えてくれる人がいますが、聞き取れないのに、思い込んで、「私が絶対に正しい」と持論を振りかざしてしまう発達障害者もいます。それは症状になるのですが、自覚がないと、大変です。自覚があっても、周りの人は、いちいち説明してくれるケースばかりではありません。発達障害者の人が、おとなしい人、まじめな人、言い張らない人で、そばにいる人が親切な人が多い、時間の制約がなくて、教える時間があると、教えてもらえる可能性は高いです。それ以外だと教えてもらえないかもしれません。
単語がわからなかったら、症状がない「周辺者」たちは、どうやっているかというと、「流す」「わからなくても、調べない」という人や、「一応、調べておく」「こっそり後で、知っている人に教えてもらいに行く」などの人が多いです。その場で、「その意味、なによ?」とはっきりと聞くことをするのは、大人になると少なくなります。場の空気や時間の制約もあるため、聞きづらい場合も多いからです。
では、発達障害者はどうするかというと、はっきりと「こっちじゃないの?」と大きな声で聴いてしまう人もいます。「わからないからいいや」と流してしまう人もいます。「調べるって、どうやって?」と迷い続ける人もいます。この部分は、性格もあるので、どれを選ぶかは「当事者」の行動によってきまります。これで、発達障害があるか、ないかで、なにが違ってくるかというと、修正力があるかどうかです。発達障害の人が少ない環境で、いつも失敗する人というのは、意外と決まっています。グループによっては、「たいてい、この人が間違える」「たいてい、この人が聞いてない」と分かっているので、その人だけ重点的に教えるか、間違えないように誰かがフォローするか、それとも、その人は責任のあるようなことは、最初から頼まない、任せないなど、グループであらかじめ行動を決められます。
発達障害の症状がある「当事者」がいるとどうなるかというと、「当事者」のフォローができる人がいるか、フォローしたいと思っている人がいるかどうかで決まってきます。発達障害の人は、思い込みがあり、勝手に脳内で考えてしまっているので、「周辺者」は予測がつきません。それが重なると、そばにいる「周辺者」は支援疲れを起こしていたり、「関わりたくない」と思って距離を取っていたりして、フォローしない状態で行く場合があります。理由は、コミュニケーションが壊滅的にできない場合があるからです。そういう状態では、単語がわからなかったら、誰が調べるかというと、誰も調べないままとなり、発達障害者が自分でやっていくこともなく、ミス連発、ほかの人のせいにして、逃げる人が続出して、問題だらけで、「当事者」が「なんで、どうして?」といい続けて、なんて、状態になります。
単語がわからなかったので、「調べよう」という気持ちになる発達障害の「当事者」は少ないようです。この、単語がわからなくて、調べる気持ちが「当事者」にあるかどうかで決まってくるようです。