発達障害の人が、「ひどい」「差別だ」「傷ついた」と書いている内容を読んで、「そうだろうか?」というものをちらほら見かけます。流すところを流さない、確認が必要な部分で、してないのに、配慮を求めすぎている。過剰要求で、発達障害者ができないことは、相手がたくさん配慮をすれば済むと思っていたり、説明が下手すぎる発達障害者なのに、説明を聞いた側が「理解できてない」と怒っていたり、発達障害者以外は、「多分、原因って、これだろうな」と分かります。ところが、発達障害者に対して、周りの人は、どう感じて、どこまで話していいのか、わからないのです。差別になると困る。でも、傷ついたと言っている、こちらの要求したいこともある。一緒に行動しろと言われても、困るし。発達障害者で、社会適応をできていたり、会社が配慮している発達障害者は、どんな人かというと、「おとなしい人」「真面目な人」が多いような気がします。努力する発達障害者。ぼやかない発達障害者。不当だと言い続けない発達障害者。つまり、発達障害じゃなくても、適応がしやすいタイプの人になります。
発達障害に対しての、差別をしているわけじゃなく、現場が混乱していて、確認作業ができない場所や人というのは、どこでも存在しています。障害がない人でも、ミスが多い人、確認が取れずらい人、時間にルーズな人、金銭感覚がない人はたくさんいます。発達障害者は、トラブルを起こしやすい人に引っかかりやすいです。では、発達障害者以外は、どうしているかというと、「困った上司だけど、仕事だから流そう」「会話を聞いてない上司だけれど、こちらが気づいて、補助しながら仕事を進めよう」「ミスが多い、相手のせいにする同僚だけれど、関りは、最小限にしておこう」と考えています。これらに、いちいち、反応していたらきりがありません。
発達障害者は、相手が良識がある人か、間違っている人か、どんな人か、わからないけれど、自分も振り回すし、相手にも振り回される。そういうケースも多いです。発達障害者だけが悪いわけじゃないケースもたくさんあります。
発達障害者が差別と感じてしまうケースの場合は、実は差別ではなく、「どうやって、かかわっていいのか」と感じています。発達障害者じゃなくても、最小限で、流して付き合っているので、発達障害の症状っぽい人だと、さらに困ります。差別ではなく、流しています。一般のトラブルメーカー、問題が起きやすい人、ミスが多い人と勘違いしているからです。
発達障害者だとわかったら、今度は、一般の症状がないトラブルメーカーとの違いが判りません。一般のトラブルメーカーと同じ対応をしてしまいがちです。つまり、差別ではなく、トラブルメーカーと勘違いして、でも、障害者だから気を遣うし、方法を知らない。それが実態です。