発達障害者の人のコメントを読んでみて、たくさんの疑問があります。相手に聞けばいいことなのに、違う人に、コメントを読んでくれる人に、怒ったり、説明を求めています。ところが、現場の状況の説明が、わかりにくいうえに、「え、それって、相手のせいなのだろうか?」「多分、定型発達なら、怒ったりせず、よくあることと、受け流すだろう」「相手の人と良く話し合えば解決するのではないだろうか?」と感じることも多いです。
「私、発達障害と診断されたばかりなんです」という人のコメントなら、「症状を知らないから、言えるのだろう」と、定型発達は想像できますが、「発達障害者として、長年苦労してきて、この仕打ちは耐えられない」という文章とともに、コメントしているので、「症状を知っているのに、なぜ?」と感じます。理由は、発達障害の症状も、相手の立場も、どんな行動をしたらいいかも、まだ、理解不足で、SSTなどをしてなくて、どんな行動をしたらいいのか、自分に合った方法を確立していないのではないかと感じます。「発達障害の勉強はしています」と言い張る方もいますが、どれぐらい障害の勉強をしているかは、主観なので、周りの人は、その言葉だけでは、わかりません。
発達障害者の人は、行政に相談したら、精神科医に診断後なら、支援員、ケースワーカー、ソーシャルワーカーなどがついて、補助をしてもらえるようです。コメントだけなので、実態が分かりづらいですが、人によっては、「何もしてもらえない」という人もいるし、反対に「とても、お世話になって、弱みも受け止めてもらえるし、お仕事、生活の相談もできて、助かっています。ときに、お仕事を見つける時、病院に同行もしてもらえます」という、落差のあるコメントが書かれてあります。
発達障害者支援センターができ始めたのは、発達障害者自立支援法という法律ができて、それから、ハード面を整え、内部の人間も、仕事のノウハウが蓄積されつつある状態ですが、そこで働いている人が、ベテランとは限りません。どんな場所でもそうですが、異動もあるし、できる人、できない人が同じ場所にいます。発達障害以外だと、相手の状況を見て、自分から働きかけて、できるだけサービスが受けられるように努力ができますが、発達障害は、「何をしたらいいの?」「私は障害者なんだから、配慮してよ。もっと、気づいてよ」という状態のようです。
発達障害者の支援者が増えたらいいですが、職員の数を明らかにしている、発達障害者支援センターの実態を見ると、とても、足りないのではないかと思います。お仕事の現場で、サポーターを作りましょうという働きが、行政で行われるようですが、最初は手探り状態で、それが浸透するかどうかは未知数です。どんな試みもそうですが、「やりましょう」という最初の思惑通りにいかず、そのうち、グタグタとなって、発達障害者が望むような行政サービスにはならないのが多いようです。作業所と呼ばれるところでは、たくさんの不満のコメントが並んでいる実態のようです。
発達障害者には、一人ひとり、その人の個性に合った生活スタイルを考えてくれる、コーディネーターが必要な気がします。ライフプランを考えてくれるフィナンシャルプランナーのような資格を、行政主導で作って、日常生活の支援をしてくれる人を育てないと、難しいような気がしますが、予算があるわけもなく、よって、現場の人たちにしわ寄せがきて、「だれか、なんとかしてくれ!!」とコメントが並ぶようです。フィナンシャルプランナーは銀行などでは、よく無料相談会を見かけます。年金や積立金のために、無料で行っています。経営のために、コーディネーターを置いて無料で相談会を開くなんて言う場所は、発達障害者の場合は、どこになるのでしょうか?
発達障害者の人は、「初めて会う人は、発達障害の症状を知らない人だ」というのを心に置いて、「一般人も配慮なんてしてもらえないのが普通なんだ」というのも考えたうえで、行動しないと難しいと、コメントを読んで思いました。
作業所、支援員、ジョブコーチ、会社に対しての発達障害者の不満のコメントを読むと、「コーディネーターが身近でいたら、違ってくるだろうに」と感じました。