発達障害の症状はたくさんのものがあるようです。具体的な例を知っていくと、やがて、なんとなく、症状はわかってきますが、それは、症状がない人が想像する発達障害者の脳でしかありません。発達障害のお医者さんというのは少なく、そういう人が診断してくれるという状態にはなっていません。そして、グレーゾーンの人は、「診断してもらって、あとは自力で」という形で放置されている人も多いようです。就労支援が必要ないケースだと、行政も相談に乗りにくいし、お医者さんも、「家族相談までは、無理です」というのが実情です。
発達障害のグレーゾーンで、家族で考えないといけない部分は、自力で調べることが多くなり、そして、マニュアルを読んでも、「でも、うちのケースと違う」「合併症があるから、声かけの内容が違う」「アスペルガーがあるからADHDだけで考えられない」「依存症の対応方法と発達障害の対応方法が違っている」などがたくさんあります。総合的に判断してくれる人がいたならと、強く感じます。
お医者さんには、どこが悪いのかがわからない場合、総合的に判断してくれる科がありますが、発達障害の場合は、総合判断をしてくれても、家族や金銭問題までは、「ご自分で」「ご家族で」「職場で」となり、誰に相談して、誰と決めたらいいの? と迷宮入りします。
マニュアルを読んで、「ADHDでは、この方法でいいけれど、ASDがあるし、さらに学習障害があるし、そして、依存もあるし、解離性? 統合失調症? 躁うつ病?ここは弁護士に相談したほうがいいの?」一人でたくさんの症状があったりします。
そういうときのために、「総合的に、どこに相談に行ったらいいのかを紹介してくれるような、悩み事相談の、総合プランナーのような人がいたら、違う気がします。「ここは、ライフプランナーに、こっちは弁護士がいいでしょう。ここは人生相談の範囲なので、お近くの頼りになる方に、ここはお医者さんに、ここは、カウンセラーの範囲です」と仕分けしてくれたら、助かるのにと感じました。
そして、症状から、最適なお医者さん、弁護士さん、カウンセラーを紹介してくれる、なんていう夢のような、総合お悩み相談室が、行政にあったら、違うかもしれません。民間の相談所でも、多くの人が、相談したいと思うのではないかと思いました。子育ての相談、病気、金銭、人間関係の悩みなど、複合的に問題が絡んでいたら、とても、一人では抱えきれない人が多い気がします。そして、配偶者は、一人で決断しないといけなくなると、カサンドラ症候群にまで追い込まれます。
総合悩み相談所があったら、多くの人が助かるのかもしれません。