始めに

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暴露療法(カサンドラ用)

持続エクスポージャー療法は、嫌なこと、不安なことをあえて思い出させて、日常で、そういう場面は、そんなにないよと脳を納得させる方法ですが、暴露療法は、不安な場面を段階に分けて、徐々に慣れさせる方法。

 まず、不安階層表を作る。段階に分ける。そして、0から100点の点数をつける。一般的には、不安が強ければ点数は高いです。 段階は10段階のものが標準のようですが、状態によって変わると思います。上記の状態を、自分が不安に思っているもので、不安要素をたくさん書きだして、段階に分けて、並べて、点数をつけます。気になっているものを段階に分けて、一番下の点数のものから、慣れていくというのも一つの方法です。
 
 カサンドラで、応用してみました。カサンドラの場合は不安ではなく、さまざまの心の葛藤がありますから、点数のつけ方が違ってきます。

1 ASDとなんとかやっていく        100
2 ASDに少し合わせる            90
3 ASDと少し意思の疎通ができる       80
4 ASDと自分の行動を考えることができる   70
5 自信を取り戻せるようになる            60
6 気力が戻る                    50
7 発達障害を恨む                  40
8 イライラする                   30
9 つらさと苦しさに押しつぶされそうになる      20
10 何もする気になれない              10

 何もする気にならない状態のときは、それに慣れていく。つらい時、苦しい時は、楽しいことを思い出す気にもなれないですが、少しだけ、そうしてみる。

 イライラするときは、コーピングの方法を取り入れて、深呼吸したり、すぐにリラックスできる方法をいくつか用意して、実践してみる。

 発達障害を恨みたくなるところですが、冷静に対処できるように、認知行動療法などを応用して、理解して、脳を慣れさせていく。

 気力が戻ってきたところで、少しずつ行動していく。自信が取り戻せたときには、徐々に、いろいろなものに慣れていく。

 ASDやカサンドラの勉強をしていくことができそうになったら、それを理解して、アスペルガーの人も理解ができるようにサポートして、でも、決して無理はしない。

 意思の疎通を図るためには、ソーシャルスキルトレーニングをASDの人と一緒に考えていきます。「話を最後まで聞く練習をしよう」「パニックになったら、深呼吸しようね」と声をかけてみる。決して、できなくても、「当事者」「周辺者』は落ち込まない。意思の疎通のためにはASDに通じる文法の練習を双方が理解しないと難しいので、その話し方の練習もし始める。

 無理をせず、カサンドラ状態の人が、合わせてもいいかなと思っているのなら、少しだけ「当事者」に合わせてみる。

 ASDの人と何とかやって行こうと思える心の準備をする。この段階で、カサンドラ状態は、とりあえず、「卒業」ということになるのかと思い、段階表を作ってみました。

 あくまで、私が考えた段階ですから、人によっては、段階が違っていると思います。行動的な人だったら、違う方法も出てくるのではないかと思います。自分なりに段階表を作成してみて、「目安」に使ってみるのも一つの方法です。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医