始めに

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希望と現実の折り合い

 発達障害者の「当事者」側と「周辺者」側の両方に希望があります。職場、学校、家族、所属団体の人たち、そこに属している人たち全員に希望があります。でも、実際に現実との折り合いをつけていきます。それが折り合いをつけられないままの人も多いようです。発達障害の症状が、まず、受け止められない。これも折り合いがつけられない症状の一つになります。「こうあるべき」「こうしたかったのに」たくさんの希望や願望があって、自分がしたいことの妨げのように感じるのが、発達障害の症状です。同時に、「障害だから、受け止めないといけない」「悪気はないのだから」というのがわかっている人も多いです。期待と願望と希望の基準はそれぞれですが、その基準をたくさん、諦めないといけないことが多いのが、発達障害の症状になります。ところが、外見では、わかりにくいため、症状を正しく理解していないと、「これぐらいできるでしょう?」と感じてしまい易い「周辺者」たち。「当事者」も、「これぐらいは、じぶんでも、できる」と思っている。周りの期待しているレベルと違っているケースも多数あります。その部分の折り合いは、どうやったら、落ち着いていくかというと、失敗を通して、なんとなくわかっていく、という感じになるようです。トラブルがあって、理由を知り、症状を知り、「当事者」の限界を知り、「周辺者」の忍耐の限界を知り、サポートできる範囲を知り、予算がどれだけかけられるか、生活で、どの程度の時間がかけられるか、などを考えて、「やがて、落ち着いていく」という状況になります。これも、スムーズに進んだ場合になります。

 「当事者」「周辺者」が障害を受け止め、症状の勉強をし、対応を勉強し、気持ちを落ちつかせる訓練を積み、自分のできる範囲を知り、自分のできない範囲を諦め、たくさんのことを経験していく過程で、わかっていくことになりますが、受け止めず、勉強せず、対応せず、いつまでもパニックになり、範囲を知ろうともせず、諦めず、経験するにしても、毎回、同じところで躓いていたら、いつまで経っても、同じことを繰り返していくようです。やがて、発達障害者側はともかく、「周辺者」は、気づきはじめ、「この当事者は、努力しないタイプの人で、同じトラブルを繰り返すだけの人だ」と見放してしまうことも多いようです。ここまで行っていたら、「当事者」がいくら、やる気になろうとも、そこから症状の勉強をし始めても、「周辺者」は、「どうせ、やらないくせに」「すぐにパニックになって、トラブルになるだけ」「すぐに腐るだろう」「やる気も続かないだろう」という諦めムードとなっている場合が多いです。その前に、対応する気持ちになっているか、どうかも重要のようです。

 周りの人に助けてもらえる「当事者」じゃないと、「周辺者」は、サポートしなくなります。誰でも、自分を優先したい気持ちが強いからです。団体行動のためのサポートも、あまり程度がひどいと、モチベーションは維持はできず、「当事者」を見放す状態になりやすいようです。

 希望はいいですが、現実と折り合いをつけるタイミングも大事のようです。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医