始めに

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仕事が覚えられない?

 ASDというと、かなりの記憶力があり、知識を覚えるのが得意で、だから、学校の成績は良くて、というイメージが先行しています。ところが、実際に、「診断済みのASDの同僚が仕事を半年経っても、覚えられないのですが」というのをたくさん見かけます。「ノイローゼになりそう」「イライラします」かなりの書き込みの数に上がっているようです。未診断のものもあり、でも、している行動はASDのものと一致点が多い。理由は、適切な言葉で指導しないと、手順がむちゃくちゃになる、もしくは、やらない。放置。になるからです。そして、怒られたり、ムッとされていても、それも放置。なんてことが多数書き込みがあるのを見かけます。

 ASDには独特の文法で、伝えないと、伝わりません。急ぎでお願い。と言っても、その急ぎのスピードが分からなくて、「一週間放置」というのがあったようですが、それでも本人は、「時間が空いてからやるつもりでした。忘れていました」だけで、「すみません」を言わないケースが多いようです。理由は、急ぎのイメージが「周辺者」だと、割とすぐに、何分も経たない状態で、一時間ぐらいいないに、もしくはわからなかったら、「いつまでですか?」と一般感覚の「周辺者」は尋ねます。ASDの症状がある「当事者」は急ぎは、「???」となります。一週間で急ぎなわけがありませんが、本人は悪気がありません。だったら、「30分以内に」と数値化してくれたらいいとなります。曖昧表現が分からないからだそうです。よって、仕事をするうえで伝えるときは、30分以内に、〇〇さんに、▽▽の方法で、◇◇してくださいという、ものすごく細かく伝えることでやっと、動いてもらえる状態になります。仕事だと、これぐらい事務的でもいいですが、家族や友達だと、そこまで言わないと伝わらない時に、興ざめの時もあります。むなしくなるケースもあります。よって、「自分でやったほうがいい」「付き合いは最小限にしよう」になります。それが「周辺者」の気持ちですが、ASDの「当事者」は違います。前はやってくれたのに、なぜ、突然変更するのか? 前と同じようにしてくれと思います。空気は読めませんから、「周辺者」は距離を取っているつもりなのに、「当事者」は寄っていき、よって、さらに「距離を取りたいのに。これだけ言ってもわからないのか?」というぐらい、何度も、何度も、トラブルになった方法を取りたがります。

 忘れっぽいというのがたくさん見かけます。適切な言葉で伝えないと伝わらない以外に、覚えておけない。必要じゃない情報と勘違いして、忘れてもいいと思ってしまっている。など、脳内で起こっているらしいです。よって、仕事も覚えられない。そして、怒られやすい。誰かに聞きたくてしょうがない。でも、周りは距離を取る。悪循環になるようです。ジョブコーチを頼める職場であれば、そうしたほうが安全のようです。

 家庭にはジョブコーチの派遣がありません。本当は家庭のほうがファミリーコーチがほしいというケースが多いのかもしれません。ファミリーコーチ制度ができたらいいなと切に願います。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医