ASDの人が、職場にいたら、どうしたらいいのかというと、いろいろな意見があるようですが、「ASDの人には、マニュアルを作って、渡す」「職場の人には、ASDの人の、禁止事項、注意事項をまとめる」と言う方法を取るような職場もなるようです。(ほとんどのケースはそこまでしてもらえないようです)人権問題も絡むため、周りの人は言いにくいため、扱い方は慎重にしないといけないようです。
ジョブコーチの人がついて、職場環境を整えるにしても、動くのは現場の人だったり、上司だったりします。作業工程表を作ったり、それをわかりやすくする工夫をしてもらえたり、ついたてを作ったり、二重チェック体制を作ったり、シールを貼ったりして、物の配置を工夫したりしても、それだけでは、なかなか難しいので、ルール作りが必要になるようです。マニュアルを渡しても、すぐによくなるわけではなく、ASDの特長を持った人の脳が納得して、それに慣れる必要があります。そうやって、徐々にならしながら、禁止事項と注意事項を並べて、文章化して、例えば、「突然、話しかけるとびっくりします」「考える時間が必要なので、与えてください」「予定変更だと混乱するので、図式化して、渡してください」などの工夫をしていく必要があるようです。
これらは、職場じゃなくても、応用はできます。ところが、職場以外で、ここまでの手間をかけられるかと言ったら、結局、「あの人に仕事を任せると二度手間だから、他の人で分担しましょう」となっていくグループが多数のようです。
では、家族だと、どうしたらいいのかということになり、これらには、ファミリーコーチという指導者がいてくれたら、多分、定着していくかと思いますが、生活指導をしてくれる、お医者さんもいるようですが、これらは、自力で、家族内でやっていくことになり、なかなか定着もしないし、「そこまでやっている時間がもったいない。だったら、自分のための時間を使いたい」という欲求が強くなっていき、この辺の兼ね合いが難しいようです。やがて、支援疲れも起こしやすく、「もうやりたくない」という時期が何度も来るようです。マニュアルを最初から作ってくれるようなシステムが行政であれば、やっていけるかも知れませんが、そういう状態にはなりそうもありません。自分で、ある程度のマニュアル化はしておき、禁止事項、注意事項も貼っておき、でも、ある程度できたらいいねと言う程度の目標でやっていくしか、ないようです。
ASDの人が、グループにいたら、トラブルは起きる。と言う前提で動くのがいいようです。