ADHDの人が職場にいたら、どうするかと言うと、トラブルが起きやすいので、二重チェックが基本になるようです。あとは、「トラブルは起るのが標準だと思って行動する」「聞いてない、覚えてない、わかってないと思って行動する」ということになるようです。つまり、この人がいなくても、回っていく体制を作っておき、そこに入ってもらう形で動いていかないと、難しいだろうと書かれていた資料があり、さすがに驚きました。ADHDの人が聞いたら、さすがに傷つくような気がしますが、薬が効いていても、行動も考えられても、環境も整えても、それでも「トラブルは起りやすい」というADHDの人は、確かに多いようです。薬と言っても、定型発達並みに、脳が機能するわけではないので、それに近づける感覚ですと書いているADHDの人もいました。
薬も、必ず、全員に効果があるわけじゃないし、副作用もあります。ADHDの人が自覚している、薬を飲んで効果があった、対応を学んでいると言う状態で、グループ活動も二重チェックしていけば、トラブルは減らしやすいと言う方法を使うようです。
では、職場じゃない、ほかのグループでは、どうかと言うと、ASDの場合と同じで、「トラブルを起こしやすく、聞いてない、覚えてない、わかってない人と一緒に動くと危険だから、この人以外の人で、仕事を回していきましょう」となっていくようです。でも、それで、短期間なら続けられますが、長期間になると、そこに人間として面白くないという感情も交じるので、複雑になるようです。できる範囲を手伝ってもらうにしても、自覚があり、症状が安定している人じゃないと難しいので、自覚してない、薬も飲んでいない、安定していないケースの場合は、その人以外で、回しているかも知れません。
では、家族だとどうなるか。メンバーの人数が少ないため、その人の仕事を分担すると言うわけにはいかない状況も多数あります。そして、そのトラブルを起こしている人が自覚がなく、仕切りたがったり、聞いてない、覚えてないのに、自分が正しいと思っていたり、なんて状況ではまとまることは、まずないようです。その場合は、脳が落ち着かせないと何も始まらないので、「薬で脳を落ち着かせてから、グループ作りをしないと難しいでしょう」というお医者さんもいるようです。脳が落ち着かないと、会話すらままならないため、行動が落ち着かず、そこから始めないと、何もできないし、トラブルだらけのようです。では、家族の誰がADHDかによっても違ってきてしまうので、どうしたらいいかというと、その人は当てにしないで動くしかないと言うのを原則に持っておき、さらに「聞いてない、覚えてない、わかってない」という前提で、物事を進めていき、二重チェック体制を敷いて、メモで伝え合い、なんて行動で、グループ活動が必要になりますが、それが、すでにできない状態の家族なら、「諦めるしかない」「トラブルだらけ」「お金が無くなっても、使う人が言うことを聞かないのなら、難しい」「浮気をやめてくれと言っても、やめられないのなら、難しい」という、もう、家族からしたら、見放したくなるケースも多数あるようです。
「当てにしない」「聞いてない、覚えてない、わかってないと思って行動する」「二重チェックが基本」「重要なことはメモ書きで、わかるところに貼っておく」ということをしても、それでも、トラブルは起きやすいと心得て、「周辺者」が動いていくしかないようです。
自覚がある、薬が効いているADHDの人と、自覚なし、当然、薬も飲んでもいないADHDの人だと、「周辺者」の行動が違っているようです。