発達障害者の中には、天才と呼ばれる人もたくさんいます。その理由は、既存の考え方をしないからという説があります。理由は、情報処理をいっぺんにしようとするから。普通の人は、日常生活をして行く上で、情報処理が上手になっていきます。子供のうちは視野が狭いですが、だんだんと、社会の仕組みと、自分や相手の力量、その場の空気とか、立ち位置とか、そういう暗黙の了解を理解していき、取捨選択して、情報処理をします。ASDの人は、その情報処理の捨てる部分を、拾って考えてしまうそうです。そのため、全部を処理しようとするため、行動するときに、知識が多すぎて、考えすぎて、ちぐはぐになるそうです。そんな情報処理をする人がいるからこそ、実は、世紀の大発見なんてことも起きるため、時代の寵児、天才と呼ばれる人になりやすいのかも知れません。
かといって、そんな処理ばかりしていて、日常の細々した部分も取捨選択できず、全部考えたいなんて、ASDの人だと、トラブルが多くなります。
ADHDの人の中には、ワーキングメモリーの働きが悪い人と、普通の人、ものすごく良く働く人と分かれるそうです。ASDでも、同じような傾向があるようですが、ここの動きによって、天才とか、スポーツ万能とか、芸術方面で優れるとか、才能に違いが出てきやすいと言われているようです。
海馬という記憶に密接に関係ある脳の部分がありますが、ここも、ADHD、ASDなどの発達障害者でも、優れている人、致命的に記憶できない人、長期記憶に移行するのが下手な人、一般的な記憶力の人に分かれるそうです。そのため、学校の勉強とか、スポーツ、お仕事などで、差がでやすいようです。
一説には、ワーキングメモリーの働きが人並み以上に優れ、海馬の動きも優れ、なんて人は、発達障害の10パーセントぐらいはいると言われているようです。こういう人は、社会的成功者になりやすい。出世しやすい。スポーツ選手とか、芸術方面で優れている人になりやすいらしいです。
自分の脳の特徴に合わせて、暮らせるように小さい頃から環境が整うと、違ってくるそうですが、持っている機能は優れていても、環境が整わないと、その部分が現れにくいといわれているようです。
情報をいっぺんに考える脳に合わせて、自分の行動を考えられる環境を作ることが、必要なのですが、お仕事面ではジョブコーチをつけてもらえるのに、一般的な生活の方でのコーチングシステムが、行政では、確立されていないようです。ヘルパーの派遣も、日常生活に著しく問題がある人、お仕事もできないレベルの人が多いようです。日常バージョンのコーチシステムが作れる日本になったら、いいのになと感じます。