始めに

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単語だけ聞いて判断

 ADHDの症状の一つに、会話について行けないというのがあります。これは、色々な症状があるため、原因は、一つでは、ないようです。会話が聞き取れない。単語しか聞いてない。冒頭だけで判断して聞くのをやめる。文節ごとに聞いている。そもそも、最初から聞く気がない。途中であきらめて、聞かなくなる。

 これらの症状をわかりやすく言うと、英会話に似ているようです。英単語しか聞き取れない人では、相手の言いたいことは理解できないケースも多くなりがちです。聞き取れなくなったら、そこでおしまいになるのが英会話。それが日本語で起こってしまうのですから、どこでも、意思の疎通がはかれないことになりますが、当事者は違和感がありません。気にしないのも症状の一つ、物事を先延ばしにする、忘れてしまう、覚えていられないのも症状にあるためです。

 会話が危なっかしい日本に来たばかりの外人と一緒に共同作業をしたら、どうなるでしょうか? 日本人の一般的な感覚や、日本の常識も、危ない状態で、会話も単語が聞き取れる程度の人に大事なお仕事を任せられる人は、ほとんどいないのではないかと思います。日本語がたどたどしい外人なら、はっきりと「聞き取れなかった」「わからない」と言われて、一緒にいる日本人も、どこに問題があるのかは、ある程度、予想がつくので、日本人のほうが、判断して、どこまで任せるか、どの程度、意思の疎通がはかれるのか、わかります。これが、日本人同士で、見た目ではわからず、一応、聞いているかのような態度にも見える人で起こったら、大変わかりにくくなる。これが、ADHDの状態です。

 ADHDの人で自覚がない人の場合、注意されたり、怒られても、すぐに忘れていき、しかも、「周りがかばってくれるだろう」「誰かがやってくれるだろう」と思い込んでいたら、周りの人は大変になります。

 「周辺者」は外人と共同作業をしているのだという気持ちで、説明したり、判断する必要があるようです。無理をして、共同作業しないほうがいい場合もあるかもしれません。決めるのは、「周辺者」のほうが安全かもしれません。

カサンドラ症候群のタイプ

 ASDの配偶者、もしくは近しい人がかかる症候群のようですが、正式に病気として扱われていないのが実情です。まだまだ、支援の手が回らないため、配偶者、家族、同僚、近くにいる人たちが、感情の破綻をきたして起こす症状です。

 ところが、これにもタイプがあるようです。元々は、共感してもらえない配偶者に対してのわだかまりの意味で、抑うつ、自信喪失、頭痛、だるさ、イライラ、悲観、など、たくさんの症状がある症候群ですが、人によって、違っています。

共感してもらえないことが一番つらい場合
 一般的な対応をしてもらえる相手だったらという望みがかなえられなくて、感情のやり取りをしたいという希望が強いから起こるようです。この場合は、ある程度の割り切りが必要のようです。

意思の疎通がはかれなくて、イライラする場合
 意思の疎通を図れないのが、ASDの特徴の一つです。それを「何とかがんばれば、意思の疎通が改善されるかもしれない」というのは、カサンドラ側からの望みであり、それが最適とは限らないようです。環境づくりをして見たり、距離の取り方を考えてみたり、いっそ、完全に距離を取ったり、色々な方法があるようです。

色々な方法を試してみても、発達障害だと改善されなくて、自信を喪失した場合
 開き直るしかないようです。割り切るしかないようです。どこまでが症状で、どこまでが性格や環境によるものかを判別して、悪気がない部分、症状の部分は、あきらめるしかないようです。改善するためには、本人の症状が軽く、そして取り組む気がある場合のみで、そういう人のほうが少ないのが現状だと受け入れるしかないようです。

やることはやっているけれど、抑うつが続いて、やる気が失せた
 割り切れない感情になってしまっている場合は、距離を取るしか方法がないらしく、しばらくは、自分の心を優先して、行政や医師、カウンセラーなどを利用して、気持ちを軽くすることで、軽減されるかもしれません。ただし、状況は良くなるにしても、時間がかかるため、どうしてもやる気が起きないのなら、距離の取り方を変えるしかないようです。

先が見えなくて、悲観してしまう、イライラする、落ち込む。抑うつ気分になる
 悲観しても、抑うつでも、イライラしても、環境も状況も変えられませんが、自分の感情を休ませたり、なごませたりすることは、できるかもしれません。気分転換の方法を考える。自助会に参加して、励ましあうことをしてみたり、ブログで自分の心を吐き出したり、絵を描いたり、音楽に親しんだり、自分を表現する方法で発散してみたり、色々と方法があるようです。

動きも会話もロボットのようで、感情が感じられない
 
この場合は、改善されましたという報告がほとんどないみたいです。一応、医者に行っていますが、効果がほとんど感じられないというケースもあったし、そもそも、医者に行く必要を感じていない当事者も多いようです。意思の疎通を図るということは、ほとんどないため、家族で共有して、楽しい思い出を作るという希望を持っていたら、まず、あきらめたほうがいいようです。個人で楽しむ家族と割り切るか、それとも、別の道を模索するのか、配偶者が考えて決断するしかないようです。

一緒に決断できなくて、結局、当事者じゃなくて、自分が決めないといけないことだらけになってイライラするとき
 この場合は、改善することが、少ないようです。自覚がほとんどない発達障害者の場合は、そもそも、何が悪いかさえ分からないため、この状態が一生続くことも覚悟しておいた方がいいらしく、そのうえで、「それでも、この人と一緒にやっていくか?」を決めるのは、配偶者である、そばにいる自分で決めないといけないため、かなり孤独でつらい作業になるようです。経済的に、もしも、子供がいたら、それも考えていかないといけません。一人で何でも判断していくと大変になります。どうするかは、じっくり考えて決めるしかないようです。

生活のトラブルが不安

 一緒に行動するときに、ルール決めとか、細かいやり取りがいっぱいあって、その中でも生活の不安が強いケースは、ケースごとにルール決めが必要のようですが、言い張られる「当事者」の場合は、とても、難しく、マイルールだらけの人だと、大変になり、折り合いが付けられるかどうかで決まってくるようです。指導の本を参考にしながら、取り組むことになりますが、程度によってはお医者さんに指導してもらった方が良いそうです。症状が軽い人でも、暗黙の了解のズレの説明と理解が大変になるため、ルール表などを作って、習慣づけるなど、たくさんの工夫を重ねて、ルールを一緒に作って行く必要があるようです。

トラブルの質が怖すぎて生活の不安が強いとき
 
 トラブルによっては取り返しがつかず、中には、金銭、お仕事、生活に影響が出すぎて、疲れ切るケースもあるようです。金銭問題を繰り返す。お仕事が続かない、言葉や行動で暴力的だったり、支配的だったり、「周辺者」が恐怖や不安が強くなってしまうケースの場合、お医者さんでさえ、「当事者」を見放すケースも多いため、このケースは、「周辺者」が逃げるしかない状態もあるようです。カサンドラ症候群というよりは、適応障害や障害者支援疲れのケースに当たりますので、お医者さん、カウンセラーに「周辺者」の方がケアしてもらうコースになるようです。

 ASDの「当事者」の近くにいて、カサンドラ状態にまでなってしまったら、決して無理をしないで、一人で抱え込まず、相談する場所を確保して、自分を優先したほうがいいようです。グループ行動が制限される相手と割り切って、可能な部分だけを一緒に行動すると考えたほうがいいようです。自分の心を優先したほうがいいようです。

 カサンドラは、ASDに対して、差別的な気持ちは、まったくなくても、一緒にいるうちに、気持ちのすれ違いや、意思の疎通がはかれなかったり、トラブルだらけだからこそ、起こってしまう心の動きによるもので、イライラしたり、どなってしまったり、何かに八つ当たりしたり、抑うつになったり、落ち込んだり、悲観したり、やる気がなくなるだけで、人間は、そこまで聖人君子でいられる人のほうが稀です。一人で抱え込まないほうがいいようです。

どちらが配慮?

 書き込みによくあるのが、発達障害者側からの「配慮してください」というもの。合理的配慮をしてくださいと法律が変わっていますが、現場は、まだまだのようです。けれど、合理的配慮をしてほしい場合は、発達障害者のほうが働きかけないと、難しいようです。行政の場では、配慮は必要になっていますが、民間の場所は努力目標でしかないからです。

 発達障害者の人がいるグループは、全員、発達障害の症状を自ら勉強して、発達障害者が快適になるように努力すべきである。と考えての発言もたくさんあるようですが、実際は、そんな理想は、発達障害以外の、問題を抱えている人でも、配慮はしてもらえません。遅刻が多い、問題発言、行動が多い人の場合でも、注意されておしまいです。一から、その問題を教えてもらえる、指導してもらえることは、社会人以降は、ほとんどないのが実情です。高校生ぐらいまでは、先生からの指導があるかもしれませんが、それも、万全の体制とは言い難いのが実情のようです。

 発達障害者は、社会スキルを身に着けて、自分のいる場所での理解してもらう努力をするのは、自分自身でお願いします。というのが、仕事現場以外の状況なので、社会スキルを発達障害の「当事者」が身に着けてない場合は、周りは配慮ができません。周りに配慮してもらうには、具体的に、症状が知らない人で動けるように、お願いの仕方を、発達障害者自身が自分で考えないといけなくなっています。

 一般の今の日本の基準は、小さいころに気づけなかった障害だとしても、大人になって気づいても、「できるだけ、当事者が社会適応できるように努力してください。そのためのお手伝いをしましょう」というのが、行政、学校、会社、医療関係の基準になってます。そのため、「ご本人が自分で努力されて、自覚された方のみ、承ります。それ以外の方は、配慮は難しくなります」という状況のため、自覚されない、努力されない発達障害者の周りにいる「周辺者」が混乱してしまう状況になってます。「現場で判断してください。ジョブコーチを頼まれるのなら、承ります」という状況になっているようです。「じゃ、ファミリーは?」「PTAは?」「同僚は?」「うちのグループは?」と、コーチが派遣されない現場では、手探りで処理しているのが現状となってます。

 発達障害の啓蒙活動のための講師の派遣を行政は行っているようですが、その派遣をしてもらいにくい場所もたくさんあります。そこの垣根がスムーズになるまで、まだまだのようです。

 自分の症状を、知らせるだけじゃなく、具体的に、「5W1Hを省略せずに、説明してもらえるとありがたいです」「3分以上の説明は聞いても、忘れてしまいやすいです」「作業工程表があると助かります」「全体の流れを表にしてもらえると理解できます。お願いします」と低姿勢に頼まないと、周りは嫌な顔をされることがあります。どちらかというと、そちらが普通の社会人への態度になります。本人が努力を怠っていると、周りが錯覚するからです。嫌な思いをしないように、自分の症状を知らせる努力と、周りへの頼み方の方法を、症状を知っている人に教えてもらった方がいいかもしれません。発達障害者以外の人が、「絶対に配慮しないといけない」という状態になることは、ほとんどないので、どちらが配慮という実情は、「発達障害者が配慮してほしいのであれば、自分で配慮してもらえる努力が必要なのに、発達障害者がそれを訴える手段を知らないので、できていない現場だらけ」という状態で終わっています。

会話に時差がある

 発達障害の中でも、ADHDは、早合点、単語しか聞いてない、聞き飛ばしが多い、そもそも聞いてない。などの理由から、会話が通じないと言われています。ASDの場合は違います。話について行けない、何が言いたいのか理解が遅い、もしくはできない。流れが変わるとパニックを起こす。情報が過多すぎると、整理できない。たくさんの理由で、会話をしても、本当に理解するまで、何時間もかかる、何週間もかかる。下手したら、一年、いや、それ以上経ってから、「あの会話の本当の意味は、それだったんだ?」と気づけるようになるそうです。一生、気づけない人もいるようですので、会話するのだけでも、一苦労になります。

 会話をしていても、返事がものすごく遅い場合があります。「え、今頃、その話?」という返事が突然返ってきて、「意味が分からない」と周りは戸惑うことも多いようですが、ASDの「当事者」は違和感がありません。まじめなために、ずっと、ぐるぐる考え続けて、違うことで、「あ、そういうことか」と気づけたり、自分で気づいたり、そういうことを自問自答して、やっと結論が出るようです。会話に時差があると、物事によっては、「決定するときじゃない。既に遅い」ということも多く、それが、期限付きのものだと、「手遅れだよ」と言われて、「えー!!」という状態もなるようです。重要なことは、確認しておいた方がいいようです。確認に対しては、報告、連絡、相談のことについての本での解説本を読んで、参考にして、確認については、ソーシャルスキルの本などにも載っています。自分に合った、確認の方法を取っておいた方が、安全となります。ただ、会話に時差ができてしまうのは、本人が、わざとやっているわけじゃないので、悪気はありません。そこを責められると、ますます「パニック」が起きやすくなるそうです。

ビジョントレーニング

 有名なボクサーが取り入れているようですが、ADHDにも効果があると言われているようです。視力がアップするのではなく、目を使う動作をアップする。目を使う脳の力をアップする方法のようです。専門の場所で習うのもよいですが、ゲームでも、こういうものはたくさん出ています。

 読み飛ばしが多い。見たものを目も取るのが遅い。目を使う動作が遅いことによって、不利益がある人向けのようです。こういうトレーニングも、少しだけやってみるのもいいかもしれません。

感情の流れは漫画で勉強

 女性のほうが、発達障害の症状が目立たない人が多いと言われています。ASDは特に、男性が多いと言われているようです。女性はその中でも受動型が多いようですが、理由は、女性ならではの立場があるからのようです。グループ行動を好む。そして、漫画をよく読んで、大人になっていくからという説があるらしく、驚きました。ドラマをよく見るのも女性が多い。そのため、感情などに対して、わかりやすく、セリフで説明が出てくるような漫画だと、「そういうことなのか」という認知がたくさん出来上がるそうです。知らずに社会スキルを漫画やドラマで身に着けているそうですが、ただし、本当に理解できているかというと、難しいようです。なんとなくわかっている感じのようですが、それでも、何もしないよりは、社会スキル、感情の流れなどが、感覚でわかるようです。社会スキルを身につけたい、感情について勉強したい場合、同性、異性の恋愛もの、学園もの、お仕事物などのドラマ、漫画を読むのもいいかもしれません。ただし、SFやファンタジーの要素が入ったものは、認知が歪んでしまうので、それらは作り物であり、現実ではないということがわかる人のみ、見たほうがいいかもしれません。

 症状を知っている人に、フィクション要素が少なめで、リアル感がある、価値観が歪まない漫画はどれなのかを教えてもらってもいいかもしれません。マンガ、ドラマ、映画で気持ちを勉強するのもいいかもしれません。

ゲシュタルト療法2

 言葉で、語り掛けるのもいいですが、独り言を言うのがはばかられるのなら、実際にブログなどに書いてみて、整理するのもいいかもしれません。


 エンプティチェアーのブログバージョンだと、
A「いっぱい言いたいことがあるの」
B「いいよ、聞くよ」
A「ありがとう」みたいなやり取りを書いてみて、一人芝居のような形で、再現します。

 ドリームワークは、夢ノートをブログでつづってもいいかもしれません。実際に見た夢を書き込んで夢診断してくれるサイトもあるので、利用してもいいかもしれません。

 できないことをするのは、自分の言いたいことが伝わらないのなら、言いたいことをイメージして、相手が受け止めたという形で終えます。実際はASD、ADHDの「当事者」が相手なので、受け止めてくれることはかなわない夢なので、自分の願望を表面化するだけになります。

 トップ、アンダードッグは、「ASD、ADHDの人と、かかわりたくない」「いや、頑張るべきだ」「必要ないだろう」などとたくさんつづってみるのもいいかもしれません。

 ブログなので、下書きのままで、非公開で保存ができます。気が済んだら、削除して終えます。気持ちの掃き出しはできますが、発達障害の人が相手だと、現実と違いがありますから、あくまで、自分の心の気づきと癒し、浄化が目的になるようです。

 


ゲシュタルト療法1

 カサンドラ症候群の人の両方の一つに、ゲシュタルト療法があるようです。自分の内面の整理に、カサンドラ状態の人が使うといいかもしれません

トップ・アンダードッグ
 
 ロールプレイで、両極端なキャラクターになってみる方法です。勝ち犬、負け犬療法という意味のようです。うまく行っているとき、精神的に強い状態と、うまくいってなくて、精神的に弱っている状態の、両方を再現する方法のようです。こうするべきだ、それはしなくてもいいという反証での言い合いもあります。
 両方を語ってみて、問題点を気づいていく方法です。気持ちが落ち着いて、客観的に冷静に見られるようになる方法になります。自分の感覚を知るための方法です。
 
エンプティ・チェア
 
 目のまえに空の椅子があるとイメージして、そこに語り掛けます。自分の聞いてほしいことを語って、感情を吐き出します。気になる相手になり切って、相手の意見を言ってみる。相手には自分の言いたいことを言う。これを繰り返します。

ホットシート
 
 たくさんの人に、気づいたことを教えてもらう方法です。

未完の行為

 したかったのに、事情でなしえなかったことを、やる方法です。実際にやってみる場合と、今後もできないのであれば、イメージワークをしてみます。今はいない相手だったら、相手がいるものと仮定して話をしてみます。

ドリームワーク

 自分が見た気になる夢を再現します。夢の中の登場人物になり切ったりします。夢のキーワードで自分を知ります。

できないことをする

 積極的じゃないのであれば、積極的に過ぎるぐらいの人物になったり、自信がないのなら、自信に満ち溢れた人になってみます。身近な誰かになったり、あこがれのスターになったり、色々と試してもいいかもしれません。




 

オーソモレキュラー

 欧米で取り入られている療法だそうです。食事療法になります。発達障害の場合は、ビタミンとミネラルが足りないと言われています。
 ナイアシン、ビタミンB6、マグネシウムなど、補うのがいいようです。食事になると、海藻類、果物、野菜、ナッツ類がいいようです。
 天然だしを取り入れたり、野菜ジュースを時々飲むなどの方法もいいようです。

写真、絵で確認

 イメージができない。それが、ASDの特徴の一つです。言葉で理解できないということはたくさんあるようです。全体のイメージをわかってないと、難しく、言葉で説明して、考え込んで、突然、「あ、そうか」と理解できるそうで、ずっと前に質問した答えを、何週間も経ってから、「あの答えは、これがいい」と言い出して、症状がない「周辺者」は、「え、なんのこと?」となることもよくあるそうです。

 イメージがわからないと脳が納得せず、理解度が低くなります。全体イメージを見せる必要があり、それが作業工程表、日程表、イメージ図、フローチャート、アイデアツリーなどになります。これらのものを作って、説明するとわかりやすくなるそうです。

 イメージを伝えて、言葉だけだと理解度が低いことが多いようです。絵や写真で、実物を見て、「ああ、なるほど」と伝わることも多いようです。想像するのが大変なのも、症状の一つなので、実際に、写真を見て確認するなどの作業も必要なケースもあるようです。

日本基準、グループ基準、独自基準

 日本基準と、今属している基準が違うことはよくあります。家庭、学校、会社によって、ルールが違っています。このルールの違いに戸惑うのが、ASD。ルールより、自分の希望のほうが大事と思うのがADHDだそうです。

 これらにより、日本基準をまず、知ってもらう必要があり、その説明は難しいため、本などで知識を得てもらうことが下準備として必要になりますが、「面倒だから、やらない」「僕は間違ってないから、日本基準は僕のと同じ基準のはずだから、やらない」という感覚でとらえるらしく、そこを説得するだけで骨が折れるようです。

 日本基準を知ってもらう。会社、学校などの所属団体の基準を知ってもらう。そのうえで、家庭基準と照らし合わせて、最適な選択をしてもらう、というのが、できないのが、ASDになります。これらを埋めるには、たくさんの知識が必要になります。一般的には、なんとなくの形で、日本基準を知り、会社基準、学校基準、所属団体の基準を知っていき、その場にあった行動を選んでいけますが、ASDの「当事者」は、これらがたくさんあると、「どう動いたらいいの?」となるか、「俺がルールブックだ!!」となるか、性格や環境によって違ってくるようです。

 トラブルを自覚して、症状の知識を理解してもらうという下準備をしてもらってから、日本基準、会社基準、家庭基準の違いと、優先順位などを教えていく必要があるようですが、ずっと、それらが理解できないという人も多いようです。無理せず、徐々にできる範囲だけ、理解できるような説明を続ける必要があるようです。

納得してからやっと動く

 ASDの人は、自己中心的で頑固と勘違いされてから発覚することが多いです。ところが発覚してからも、なかなか自覚しないようです。取り組みもしないようです。理由は、生まれてからその脳で違和感を感じないのも症状だからのようです。

 自覚して、取り組むようになったら、色々なことが改善されていくようになるそうです。ただし、自閉症状の重い人は、難しいようです。理由は、自覚していると、つまり、自分の症状に納得しているので、症状の知識を身に着け始め、そして、身に着けるのが大変でない限りは、本来のまじめさもあり、どんどん変化が起こるというのも多いようです。自覚する前、納得する前と同じ説明をしているはずなのに、変化が出ます。「同じ説明をしているのに、なぜ?」と思われますが、脳の反応により、説明が理解できるようになったために、対応していこうという気持ちが出るからだそうです。つまり、納得していない前、自覚していない前、症状の知識がない時に説明しても、難しいということになります。
 対応を話し合う前に準備が必要なのは、このためです。症状知識を持ち、自覚してもらい、どこに問題があるかを聞いて、その上、説明に納得してもらうには、骨折した時に「骨にはカルシウムがいいんだよ。だから、牛乳を飲もう」というのと同じで、なぜ、それが必要なのかをわかってからじゃないと、取り組まないようです。

 自覚が出るまで何年もかかる人が多いようです。トラブルを自覚してから、「発達障害かもしれない」というところにたどり着いてから、病院に行こうという気持ちになるまで、さらに何年もかかるようです。人によっては、病院に行く気持ちが一生起きないだろうという状態の人もいるようです。とりあえず、本で調べよう、ブログを読んでみようという気持ちになるには、大失態をして、取り返しのつかないことをして、「これは、まずい」と本人が本気に思ってからじゃないと気持ちは出来上がらないようです。そこまでしても、「この程度」と言って忘れてしまう症状の人も多いようです。この場合は、自覚もないし、トラブルを起こして、周りのせいにしている人も多いようです。病院に行く、もしくは自力で調べるようになって、自覚して、納得できて、初めて、周りの意見を、「少しは、聞いてもいいかもしれない」という気持ちが出来上がってきます。やがて、症状を知ってしまい、自分と他者との違いに気づき始めて、どうしていくのかは、性格や環境によって違うようです。取り組まない人の場合は、ずっと取り組まないままで、逃げたり、逃避したり、ほかの人のせいにしたり、放置したり、それを繰り返すそうです。

 取り組む人の場合は、そもそも、負けず嫌いで、頑張り屋で、まじめ、記憶力もよく、読解力もある、知識欲が旺盛だったりするようです。学歴も高く、社会的に成功している人も多いようです。性格と症状、環境、自覚しているかどうかによって、対応するか同課が決まってくるようです。そして、納得してからは、変化が速いようです。納得していないままの状態で説明しても、難しいようなので、本人が納得できる形での支援が必要になるようです。

理解するためのポイント

 ASDの人の意思の疎通がはかれない原因の一つが、言葉が伝わらない。理由は、そのまま受け止めるから。理由もわかってなくて聞いていると理解ができない。よって、わかってない。そういうことみたいです。

下準備段階(当事者、周辺者)

発達障害の解説本、ビジネス、日常マナー本、発達障害者の具体的症状例が載っている本、ソーシャルスキルトレーニングの本を読んで、予備知識をつけておく

                  
                    
全体の流れを最初に説明

ポイントごとに、なぜ、それをするのかを軽く説明

つまずきやすいポイントは、繰り返し説明

指示代名詞は使わない

具体的数値を使う

主語、目的語、修飾語などを、省略しない

5W1Hを心掛けて、会話をしておく

最後に、大事なポイントを確認する


 こういうのを何度も繰り返すと、どこにつまずきポイントがあるのかが、わかるそうです。あいまい表現では理解できない。概念がわかってない部分は、最初に確認する。つまずいたポイントを、一般感覚とASD感覚の違いを説明する人が、把握しておかないと難しい。らしいです。説明する方が、感覚を理解していないと、「なんで、わからないんだ?」とイライラするからです。ASD症状を持っている「当事者」も、自分の症状を自覚していないと、イライラして聞くことができないそうです。

 理解できない理由の、つまずきポイントは個人差があり、その人なりの癖があるそうです。育った環境や性格も影響があるそうなので、その人に合った説明方法を模索して、試していき、何度も繰り返していくと、理解スピードが上がるようです。でも、上がらないままの人もいるそうなので、そういう人は、「専門家」に相談するしかなさそうです。症状が軽い人だと、改善が早いようです。

ASDの「当事者」の人は、ビジネスや、一般マナー本を読んでもらった方がいいようです。「ほうれんそう」報告、連絡、相談の本も出ていますので、「なぜ、相談や連絡が必要なのか?」も解説されているので、そういう本も「当事者」の人が読むと理解度が早いかもしれません。発達障害の実情を知るために体験談も読んだ方がいいようです。さらに、自分のレベルに合ったSSTの本を一冊は読んでおいた方が理解が早いようです。症状の知識が、「当事者」「周辺者」の両方で必要になるようです。

脳習慣改善プログラムが治療

 ADHDのほうは、症状によってはお薬を使って、脳の状態を、落ち着かせて、行動や習慣の改善をしていくことが治療になるようです。
 アスペルガー症候群は、落ち込んだり、イライラしたり、そういう状態でお薬を使いますが、脳の認知のゆがみや考え方の癖などに対しての根本治療がないために、脳の習慣的になっている部分を改善していくことが治療になります。

 考え方の癖を取るのは、行動日誌をつけたり、認知行動療法のコラム法を使ったり、色々な方法があるようです。これを個人でやることは、指導してもらわないとなかなか難しいそうです。ある程度、指導してもらって、方法を学んだあと、自分でやっていくことになるそうですが、それまでは、自力でやれるというのは難しいようです。そのため、指導教官が必要になります。脳習慣改善指導教官は、大人の発達障害の場合は、精神科医、心療内科医、臨床心理士などに頼んだ方がいいようですが、発達障害の診断ができる、投薬の指導ができるのは精神科医になるようです。

 ダイエット、体を鍛える場合に、そういうサービスを提供している会社に、通う人がいます。高いお金がかかりますが、食べるもの、生活習慣などを見てくれて、改善策を考えてくれて、鍛え方の指導、食事の内容の指導などもしてくれて、はげましてくれて、やっていくことになります。これの脳バージョンが、必要のようです。くじけそうになる部分は、発達障害のほうが、もっと大変になります。好きでそういう脳を持って生まれたわけじゃないという部分と、他者との違いに苦しみますし、「同じように、欠点がたくさんあるのに、どうして、わたしだけ?」という疑問だらけのなか、気を取り直してやっていかないといけないので、自分でやっていくのは大変のようです。自力でやる場合は、そういう感情の部分も、色々な方法で処理をしないといけませんし、脳習慣改善も自分でマニュアルを作ってやっていくことになります。

 自力でやると、時間の制約などもないし、好きな時に中断できますが、お医者さんやカウンセラー、SSTセミナー、デイケアなどを利用してやるのもいいですが、セミナー、デイケアが自分の症状レベルに合っていないと、効果が薄くなります。進み具合も、自分に合わせてもらえる状態になるようなマンツーマン指導がいいのですが、そういう指導は、仕事の現場だとジョブコーチ派遣などを利用できるようですが、家庭での、ファミリーコーチは、民間の会社などで、いくつか見かけました。

 脳習慣改善プログラムにどの程度取り組むかは、自分の症状と感情を考えて、考えたほうがいいようです。

カサンドラFAQ

発達障害の症状が受け止められない

 トラブルだらけの人を支え続けるのも大変です。配偶者の行動や言葉から傷つけられたこともたくさんあり、嫌になることも多いと思います。心の傷をいやすには、自助会に参加する。SNSなどを利用する。日記をつける。障害の詳しい人たちに相談する。お医者さん、カウンセラーに相談するなどがあるようです。


発達障害の具体的な症状でどうしていいのかわからない

 本を調べる。ほかの人たちはどうしているのかインターネットなどで探してみる。お医者さん、発達障害者支援センターに相談するなどを考えてみるしかなさそうです。


発達障害の配偶者に対して、イライラする

 発達障害者にイライラすると、お互いに大変になります。距離を取りましょう。精神的に距離を取るには、本などで感情整理の方法を勉強したり、カサンドラの先輩たちの意見を参考にしてみるのもいいですし、自助会に参加するのもいいようです。

発達障害の症状に対して、ガミガミ言ってしまう

 発達障害者の人は、理解できないから、聞いてなかったり、逃げたりします。ガミガミ言っても効果がないということを理解して、効果のある方法を模索しましょう。褒めたり、おだてたり、なだめたりしても、効果が出ない場合は、なぜ、それをしないといけないのかが理解できてない場合もあります。理解してもらうために、何回も繰り返し、教えないといけないケースも多いようです。

発達障害者がやろうとしない

 自覚があってもやろうとしない場合は、働きかけても難しい人も多いようです。お医者さんに行くこともしないという場合は、難しいので、あきらめる、時期が来るまで待つしかない場合も多いようです。いつまで経っても、死ぬまで自覚ないという人もいるようなので、覚悟がいる場合もあります。

発達障害者が自覚がない

 自覚がない人は多いそうです。症状によるもので、たくさんの人に注意され続けても、生まれてから、その脳で生きてきて、「不都合はない。周りが悪い」と勘違いしたままの人も多いようです。自覚が出るタイミングまで待つか、あきらめるしかないようです。お医者さんのほうから説明した場合に、聞く耳を持ったケースもあるようです。

何をしても、効果が薄いため、やる気を失った

 周辺者の心の休養が大事です。しばらく休んでください。無理をしないでください。

「私のやり方が悪いのだろうか?」と悩む

 発達障害の人に対して、悩むのは当然です。やり方が悪いとかではなく、個人差があるため、方法を試していると考えたほうがいいようです。対応方法を調べて、学んで、模索して、探してみましょう。全体のイメージを知らないと理解できない場合は、図に書いて、全体イメージを最初に伝えてから、対応を教えていくのもいいそうです。

できないことが多いので悲観的になる

 できないことを探すと、症状のない人も、たくさんあります。できることを探して、できないことはあきらめて、「私が引き受ける範囲じゃない」と考えたほうがいいそうです。できることを考えて、改善スピードが遅くても、それがこの人のスピードだと考えるしかないそうです。

トラブルだらけで、どうしていいのか分からない

 トラブルの質が軽くても、回数が多いとイライラしますし、一年以上も、注意しても直らないと言うケースも多数。発達障害の解説の本の中でも、詳しい解説の本を調べて、対応策を練ったり、それでも、改善しない人が多いそうです。諦める、取り組む、基準を考えるなど、工夫して、できないことは割り切るなど、少しずつ改善に取り組んでいく人が多いようです。

トラブルの内容が深刻すぎて、生活が維持できなくなったことが一番不安に感じる

 生活が維持できないケースの場合は、お医者さんでさえも見つからないようです。発達障害を取り組む気がない「当事者」の人のトラブルの内容によっては、「周辺者」は支えきれず、距離を取る、逃げるしかないケースもあるようです。金銭問題を起しすぎる、暴力的、支配的な言葉や行動、お仕事が続かない、依存がひどく自立を一切せず、人に押しつける、生活が立ちゆかなくなるほどの問題など、このケースは良くなったということは、ほとんどなく、最終的には、「当事者」から離れました。と言う「周辺者」が多数のようです。諦めきる、疲れ切る、気力が無くなりきる、支援できる状態ではないというケースはカサンドラ症候群だけじゃなく、さらに、障害者支援疲れ、適応障害部分も含まれているため、「当事者」が取り組む心を作らない場合は、「周辺者」に覚悟が必要となり、離れるケースが多いようです。ちゃんとした専門家に相談した方が良いケースとなるようです。


 *障害に対して、チーム体制を組んでバックアップができる仕組みが子供のうちから取られるというシステムが日本にないので、身近にいる人たちが模索しながら、対応しなくてはいけなくなり、現場が混乱しているというのが実情のようです。できない範囲は引き受けず、「お医者さんの範囲」「当事者の範囲」「行政の範囲」「神様の範囲」と考えて、責任を感じすぎないようにした方がいいようです。

発達障害者、配偶者、行政、お医者さんの範囲

 カサンドラ症候群の仕分けをして、行動の目安表を作るとわかりやすくなると思います。

「発達障害者の人が引き受ける範囲」「お医者さんの範囲」「行政の範囲」「配偶者の範囲」を仕分けしてみて、行動を考えるのもいいようです。


発達障害者の範囲

症状を知る。SSTをやる。お医者さんに相談する。自分の行動でしてはいけないことを覚える。できる範囲を考える。トラブルを減らす努力をしてみる。どうしてもできないことは相談する。確認を怠らない。相談しないとトラブルになることがあることを覚える。連絡は密に行う。


配偶者の範囲

症状を知る。SSTの補助をする。お医者さんに相談する。トラブルになりそうなことを予想して確認、連絡、相談をする。トラブルを減らす努力をしなくても、無理をさせない。やってもらえない場合も多いけれど、自分のせいだとは思わないようにする。相手の範囲まで引き受けない。割り切る。判断をしないといけない部分があることを覚悟する。

お医者さんの範囲

診断、治療、カウンセリング、認知行動療法、投薬、環境づくりの指導など。

行政の範囲

行政で受けられるサービスの提供。相談、お医者さんの紹介、適切な施設の紹介など。




神様の範囲

 「周辺者」ができることは限られています。発達障害者が自覚するかどうか、取り組むかを決めるのは「当事者」になります。取り組んでくれないのも、症状があるからです。理解しないまま行動してしまうのも、脳の症状になります。対応せず、自覚せずの場合は、神様の範囲になります。しばらく、その部分は、「当事者」には期待せず、相手の心が受け入れる、対応していくのを待つしかないようです。


ワーキングメモリー、ドーパミン、認知に分けてみよう

 発達障害の症状から来るトラブルの原因は、たくさんあるようですが、代表的なものは、ワーキングメモリーの容量不足、ドーパミンの量や機能の問題、認知の問題などがあります。認知はASDの人に多いようです。ドーパミンはADHDの人の原因として考えられています。

どこに問題が出やすいのかは、ウェイクスラー検査などを受けたら、わかりやすくなるようです。日常的な行動からも予測されます。それらの原因別に、対応方法があります。

ワーキングメモリー

メモを活用する。指示の量を減らしてもらう。作業工程表を作成してもらう。大事な用件はメモを渡してもらうか、自分で作る。マルチタスクを減らす。行動を簡素化する。

ドーパミン

お医者に相談して、お薬などを検討する。薬を使って、効き目を考えながら、ソーシャルスキルトレーニングをしていく。ドーパミンに関係のあるサプリメントを検討する。食材を工夫する。アロマセラピーなどを使ってみる。やる気が出やすい行動を心掛ける。やる気が起きないときは無理をしない。行動する時間や分量を考える。

認知

行動日誌を作る。認知行動療法を考える。認知のゆがみを取るために、自分の症状の理解をしていく。一般的な行動と、自分の行動の違いを知る。

 個人差があるようですが、認知はかなりの時間がかかるようです。早い人で3か月で改善がみられるそうです。ワーキングメモリー、ドーパミンは一か月ぐらいは続けてみて、様子を見ながら進めるのがいいようです。改善される人もいますが、自閉症状が強い人、症状が重い人は、なかなか大変だそうです。

  ASDには、ほかにもたくさんの、自閉症状があるようです。こだわりが強かったり、感覚過敏が合ったり、そういう部分も、症状別で環境を整えていくのもいいかもしれません。

フローチャートとアイデアツリー

 発達障害の症状で、100回注意されても、治らない。という人がいるようですが、一度、紙に書いて、解説したら、「一回で良くなった」という事例があったようです。嘘みたいな話ですが、そこまでじゃなくても、「絵での説明をしてもらったほうが理解できました」というのがありました。

 文字を書いて、その文字を〇で囲んで、矢印でつなげて、わかりやすく書く。そういうので全体のイメージができていないと、動けないという人もいるようです。ASDに多いそうですが、全体のイメージができて、初めて、納得して動けるという人もいます。言葉が羅列しても、わからないそうです。

フローチャート


やること

手順1


手順2


気を付けること

アイデアツリー

やることー目的ーかかる時間ー飽きてしまったら?

予算ー休むことを心がけよう

 というように、適当に紙に書いて、イメージを伝える方法もあるようです。作業工程表も日程表も、自分用に見やすく作る工夫が必要になるそうです。

ページの用語

「当事者」ASD、ADHDの症状がある人
「周辺者」アスペルガー、ADHDの周辺にいる人
「専門家」カウンセラー、精神科医